想像ダイアリー

片言だって態度でわかるのに

2022年 オタク楽曲10選

こんにちは。

今年は生活環境の変化もあってあまりアニメを見れなかったりイベントにも行けなかったりと色々ありましたが、音楽は相変わらず聞いていたので特に好きだった10曲について書きたいと思います。

今月は既に長文記事を書いてしまいブログ執筆エネルギーを使い果たしたので、若干手短に。

 

レギュレーション

・2022年中に音源(CDなど)がリリースされた曲

・1アーティスト(1名義)各1曲まで

・並びはリリース日順

 

 

 

アイディスマイル / 25時、ナイトコードで。

作詞・作曲・編曲:とあ

 

 

プロセカの曲。毎年三拍子が入る曲を入れてる気がする。三拍子枠とか作ってないのに。

マイナー調の寂しげな進行の裏で鳴ってるグロッケン(鉄琴)がオシャレ。セカイシンフォニー(オーケストラ版)のCDもサブスクで聴けるんですが、この曲は非常にオーケストラ映えしているのでそちらもオススメです。

 

ボクはゾンビ / 夏川椎菜

作詞:夏川椎菜 / 作曲・編曲:山崎真吾

 

2019年の楽曲10選は全声優オタクがログラインから一曲選んでたのに、今年コンポジットから曲を選んでるオタクは全然いない気がする。ログラインがバケモン名盤すぎたので比較するのも酷な気はするけど。

まあ例に漏れず自分もコンポジットというアルバムはそこまで刺さらなかったんですが、この曲はめちゃくちゃ好き。「滑稽だろうな、笑えよ」「ダッセェだろうが、笑うよ」あたりの夏川椎菜らしい詞と、聴くと体が勝手に動き出す山崎真吾の曲が俺好みのもの。ラスサビ直前の巻き戻しのSEのような音のギミックも豊富でシンプルに楽しい曲です。

 

開幕自分宣言 / きのホ。

作詞・作曲・編曲:ハンサムケンヤ 

 

京都を拠点にしているアイドルきのホ。の曲。漫画家うすた京介が運営に関わっていて……って書こうとしてたら、これを書いてる真っ最中に離脱したらしいので省略。

サビから始まったと思ったらサビを繰り返して2サビ後のDメロっぽいのが来て、最後にまたサビで終わるというバカみたいな作りで、これ1曲目で歌ってたらそりゃ盛り上がりますわってなる。韻の踏み方も最高。

 

TOKYO WATASHI COLLECTION / TINGS

作詞:ヤマダヒロシ / 作曲・編曲:宮野弦士

 

シャインポストの挿入歌。挿入歌として流れる前に曲としては出てたけど。

これで爆踊りするためだけにイベント行ったらなぜか立ち禁で最悪だったんですが、逆に言えばこの曲に数千円払えるぐらいには好み。「ねぇ キスミーベイビー」の音の詰め込み方のあたりが特に性癖に刺さる。

「私史上一番カワイイんだぞ」とか2番サビ前の夏吉ゆうこさんの歌声がいい意味で浮いてて好き。というか5人もいたら大体ちゃんと歌声を覚えないと誰のパートか分からないがちだけど、この5人はちゃんと特徴が際立ってて良いですね。

 

 

湖月 / fishbowl

作詞・作曲・編曲:ヤマモトショウ

 

静岡を拠点に活動しているアイドルfishbowlの一曲。

一度聴いただけでジャケットのような満月が浮かぶ夜の水面がイメージできる大名曲。1番2番ラストと歌詞が全く同じのサビを3回繰り返すという結構珍しい構成ですが、不思議と全然飽きないんですよね。入り方がそれぞれ違うからというのもあると思いますが、いわゆる疾走感とも少し違うような、どこか切なさを伴いながら駆け抜けるような曲調が新鮮さを感じさせるのかもしれません。

この曲でも「焦げ付いた」というフレーズが何度か出てくるように、fishbowlの曲は『朱夏』では「瞬間」、『平均』では「hey king」といったような曲名と語感が似た単語が歌詞の中で繰り返されがちです。曲名を二字熟語で縛るというルールに則りつつ、曲を聴く中で曲名をしっかり印象付けるという仕掛けがなされているのが面白いです。

 

インフィニット / 岡咲美保

作詞:RUCCA / 作曲・編曲:EFFY(FirstCall)

 

夏アニメ『Extreme Hearts』OP。アニメ見てなさすぎてアニメタイアップ曲が0になりかけたけど踏み止まった。何の情報もない状態で聴いてもこれ絶対何かのアニメのOPだろって分かるぐらいOPOPしてる曲です。

声優のアーティストデビューが安売りされて久しいですが、岡咲美保さんは数少ないアーティスト活動を応援したくなる声優だと思います。歌の上手さはもちろんですが、声の表現の幅が広いのが素晴らしい。顔も好き。

 

あにまってユートピア /  La prière

作詞・作曲・編曲:瀬名航

 

4年連続4回目の瀬名航。これも特別枠を設定してるわけではないのに好きすぎて毎年入れてしまう。

特に歌詞に集中して聴かなくても、聞き慣れない単語が連発していることには気付くと思います。とりあえず1番サビの歌詞がこれ。

形式ばったベイベー あーにまるって経験?

むしろこのままでもいいかもね 恥ずかしがって先制 

虫歯ゼッタイByeBye やりがい搾取にゃグーでポァンチィ(よっしゃ、いくぞー!)

シュレーディンガーと意気投合(もういっちょ!)

月の裏で南京錠(もういっちょ!)

あざと戦法チワワん坊(ラスト、もういっちょ!)

月火水金土火木金 A・NI・MA・SHOW

 

どういうこと?

意味不明歌詞代表格のもってけセーラーふくですらもう少し歌詞の意味は分かる。ここまで意味を捨てて語感に全振りしてるのはSOUL'd OUTぐらいだと思います。まあDiggy-MO'の歌詞は好きなのでこの曲を好きになるのは必然なのかもしれません。

歌詞はいつもらしからぬ狂いっぷりなんですが、曲はいつも通り最高に良い。1A、1B、2A、2Bでどれも全然違う音が鳴っていて引き出しの多さを感じさせられます。間奏の大暴れ、ラスサビでの畳み掛けは去年や一昨年の記事でも書いたように瀬名航ワークスの真骨頂とも言えるもので、何回聞いても嬉しくなっちゃう。

今年は複数アニメタイアップも手掛けた瀬名航さんのさらなるご活躍を来年もお祈りしております。

 

一冊のアロー / 櫻川めぐ

作詞・作曲・編曲:堀江晶太

 

まどそふとのゲーム『ハミダシクリエイティブ凸』OP。

堀江晶太はエロゲソングを作ってる時が一番輝いてる説。ギターがバカデカい音でずっと鳴ってて楽しい。

フルサイズで2分半ってめちゃくちゃ短いと思うんですが、今ってこのぐらいの長さの方が流行りだったりするんですかね。今チェンソーマンのEDプレイリスト見てみたら大半が3分前後だったし。

 

Sing a Wing Song / 田中琴葉(CV.種田梨沙)

作詞:高瀬愛虹 / 作曲・編曲:鈴谷皆人

 

ミリオンライブから距離を置いて4年余り、今更ミリオンの曲を選ぶことになるとは思わなかった。

たみるP@田中琴葉担当だったのでその目線での感想になるんですけど、この立ち位置の曲がやっと来たんだな、という思いが強い。朝焼けのクレッシェンド、ホントウノワタシ、シルエットとここまでのソロ曲3曲って全部自分との戦いみたいな歌です。自分という存在を認められない、自分らしくあることを恐れていた琴葉がアイドルとして一歩踏み出すまでの過程を3曲かけて描いているのは素晴らしいんですが、逆にその先のアイドル田中琴葉としてのソロ曲って無かったんですよね。この曲は4曲目にしてついにその姿を描いてくれたというわけです。

「完璧にこなせない日も(大丈夫)!」ってサビの歌詞も凄い。琴葉は病的な完璧主義者で、自分という存在を認められないというのはその完璧主義による自縄自縛の状態でもあります。そんな琴葉が、完璧じゃなくていいと他の人を勇気づける歌を歌うなんて……

曲調も底抜けに明るいようなものではなくて、朝焼けのクレッシェンドにテイストが近いような琴葉なりの応援歌といった感じでとても好きです。

 

星座になれたら / 結束バンド

作詞:樋口愛 / 作曲:内藤英雅 / 編曲:三井律郎

 

Distortion!!を入れる気満々だったんですが、流石にこの曲が良すぎて変更。

歌詞はあれこれ書くまでもないと思うので逐一語りはしないとして、後藤ひとりが作詞担当であることを最大限に活かしているのはあっぱれ。「星座」が特定個人との関係を指すのか、バンドの繋がりのことを指すのか(あるいはその両方なのか)は解釈の分かれどころではありますが、個人的には前者のほうが好みです。女の関係性のオタクなので。

ギターリフはイントロのものは誰でも強く印象に残ると思いますが、1Bと2Bのサビ前の星空のようなイメージを感じさせるリフもめちゃくちゃ気持ちいいです。ここ弾くためだけにギター欲しい。

 

 

以上です。

聴きたい曲があればとりあえずイベントに足を運ぶイベント筋がここ2年ぐらいで完全に衰えてしまい、行かなかったライブのセトリを見て家でブツブツ言う最悪の在宅になりつつあるので、2023年はしっかりリハビリしていくぞという気持ちがあります。

適当に声優ライブ行ってもいいんですが、今回取り上げたfishbowlやきのホ。以外にもライブを観てみたいアイドルがたくさんいますし、周囲に地下アイドルに狂いつつある人が増えていることもあり、とりあえず地下の対バンに適当に足を運ぶあたりから筋肉を鍛え直したいですね。

まあイベンターであろうが在宅であろうがたぶん音楽は聴いてるので、いずれにせよ引き続きオタクソングのオタクとして頑張っていきたいと思います。

 

2022年にプレイしたWHITE ALBUM2 雑感

11年も前の超有名作なので今更こうやって感想を書くまでもないかもしれませんが、色々と思うところがあったので書くことにしました。

以下全てがネタバレなので、もしまだプレイしたことがない人が読んでいればこちらのブログを参考にプレイしましょう。WA2でググって出てくる情報って大体古くて参考になったりならなかったりするんですが、この記事は2022年現在の情報がよくまとまっています。

 

kuvnlovers.hatenablog.com



 

 

感想

この作品の評価とかは追々書くとして、今思えばプレイ中は小木曽雪菜という女性に頭を狂わされていた。

codaのかずさルートで雪菜とその周りの世界がどんどん壊れていくのを見ると本当に頭がおかしくなりそうだった。途中でセーブして翌日再開しようとしても、続きを見る気が起きなすぎてタイトル画面のまま1時間ぐらい放置してYouTubeを見ていたこともあった。今は全く思っていないが、このルートを見た上でかずさ派と言い張る人間やこのルートを最後にやるべきと言ってる人間は全員人格破綻者だと思っていた。

ただ、かずさを嫌いになったことは最初から最後まで一度もない。かずさだけの意思で雪菜を奪ったことって結局一度もなくて全部春希の病的な執着が悪かったし、分かりやすく可愛らしいところもたくさんあって雪菜さえいなければ好きなヒロインだったんだろうなと思う。

 

雪菜に対する感情の遷移

introductory chapter時点ではそこまで好きではなかった……というより、むしろかずさ派だった。恋愛に対して積極的な女の子のほうが好きなので第一印象は雪菜だったけど、純粋な恋愛感情以外を目的に春希に迫って、春希とかずさの思いを知っていながら二人を引き裂いた(ように見えた)ために最終的に雪菜にはあまり印象はなかった。

「ように見えた」というのは、雪菜の「かずさほど春希に真剣じゃなかった」という擁護が春希を庇うための嘘であることにこの時点では気付いていなかったから。自分の読解能力が低すぎるだけかと思ったけど、アニメではそれを雪菜自身がはっきりと否定するシーンが挿入されてたし、これが本心だと勘違いした人は少なくないんじゃないの?と勝手に思っておく。

それが嘘だと気付いたのはclosing chapterの前に『歌を忘れた偶像』を読んでいた時だったけど、このあたりから雪菜に対する感情が爆発し始めた。このどうしようもなくめんどくさく、嫉妬深く、だけど一途な人の恋が報われてほしいと思っていた。なのでccのサブヒロインルートはもはやほぼ作業に近かった。小春ルートで小春が答辞を読み上げるシーンだけはちょっと泣いた。

その分雪菜ルートは求めているものが見られてめちゃくちゃ嬉しかった。特に印象に残ったシーンを3つだけ抜粋。

 

このゲームを通して二番目に泣いたシーン。(少なくとも作中では)春希が初めて雪菜に気持ちをはっきり伝えた場面で、それだけでも十分意味のあるシーンだけどこのシーンに到るまでに雪菜が振られる展開を3種類も見せられているので悪夢のループを抜けたような達成感があった。そして嬉しくて泣いてる雪菜がかわいい。

 

このゲームを通して一番泣いたシーン。直接の引き金が酒っていうのはちょっと微妙ではあるが、わがままな雪菜、本音を喋る雪菜が3年ぶりに見られて懐かしさと喜びが一気に込み上げてきてオンオン泣いてしまった。

雪菜のわがままって基本的には弁えたわがままで、こんなダルい女みたいな理不尽なわがままをぶつけるのはごく限られた状況でだけだけど、それは雪菜が3年分せき止めてた思いを解放してくれたことの証で3年止まってた時が少しずつ動き始めたことの象徴のようなシーンに感じる。そして嬉しくて泣いてる雪菜がかわいい。

 

この時の雪菜が一番かわいい。

 

codaはかずさルートは心がボロボロになるし、他のルートもまあまあしんどくて雪菜ルートですら雪菜の幸せが確定したのって最後の数十分だけの話なのでただ雪菜が報われるのを祈る立場からするとほぼ一貫して辛かったなと思う。一方で、どのルートでも雪菜の強さという魅力を痛感させられた。

ccでは泣いている描写が多かったし、春希に救ってもらったという構図だったのであまり雪菜の強さを感じる場面はなかったように思う(その分かわいい場面は多かったけど)。codaは打って変わって春希やかずさを救う立場、痛みを受け入れる立場の役回りが多くて、5年間を通じてこんなにも成長したんだな……と感慨深いものがあった。

 

雪菜の魅力

一言で表せないところが魅力だと思う。

一言で言おうとすれば「優しい」が一番近いのかもしれないが、かずさや春希に対しても無条件で全てを許しているのではなくて恨み辛みを抱えた上で自分が許したい’(あるいは咎める資格がない)と思っているから受け入れてるのであって、行動原理に優しさがあることってそんなに多くないように思う。一方でかずさルートや小春ルートで自分の思いを殺して春希と春希の選んだ人の幸せを尊重する姿はまさに優しさの表れで、雪菜の一番魅力的な姿の一つなのは間違いない。

そういった姿はただ「自分の幸せよりも他人の幸せを願っている」ようにも見えるけど、雪菜が本音を語ってるシーンをもとに突き詰めれば「自分の大切な人の幸せのためなら自分が不幸になってもいい、でも本当は自分の大切な人が全員幸せになった上で自分が一番幸せになりたい」の方が近くて、しかもそれを「かずさに向き合って救った上で、それでもなお自分を愛してほしい」と春希に押し付けているのだから、優しさの皮を一枚めくってみればそこにあるのは傲慢の塊と言っても過言ではない。

でも雪菜がはっきりわがままを言うシーンはほとんど無くて、あったとしてもそれは一時の感情に振り回されているだけなので、基本的には全てを自分で抱え込むタイプなのでその傲慢さが表に出ることはあまりない。本当に春希に受け入れてもらえるかを確かめるために最後に噴出するのだけれど。

また「強さ」という点で見れば、もっと強ければ春希を信じられるのに春希との関係の中で何度も傷ついてしまう、もっと弱ければ心が折れるか春希を頼ってしまうのに周囲の人々や春希の救いの手を待って立ち直ることができる。強すぎない程度に強くて、幾多の苦しみを乗り越えて最終的には強すぎるという微妙なバランスを保っている。

このように優しさと傲慢さ、強さと弱さ……と相反する要素を持ち合わせていて、小市民的で人間臭い嫉妬深さもあるけど最終的には人間離れした割り切りを見せて人の幸せを願うことができる人、ゲームのキャラクターとしては複雑すぎるけどこんな人は絶対現実には居ないだろうなと思わせる二次元にも三次元にもいない人、それが小木曽雪菜という恐ろしく魅力的な人間なんだろうなと思う。

 

 

小考察 - どのルートが「正解」なのか

まず前提として、恋愛アドベンチャーゲームに正解のルートがあるとは思わない。仮に後続の作品に基づく正史というものがあったとしてもそれは正解を決めるものだとは思わないけど、「このゲームの筋書きを一本の文章でまとめなければならないとすれば、その時に選ぶべき結末」というのを「正解」として定義しておく。

その上で、終わった直後は雪菜ルートが正解であると信じて疑わなかったのだが、後から冷静にかずさルートの意味を考えるうちにその確信が怪しくなってきて色々と考えを巡らせていたので、その一応の結果を書いておきたい。

 

結論から言えば、WHITE ALBUM2というゲームとしての正解はかずさルート、WHITE ALBUM2という物語としての正解は雪菜ルートだと思う。

言葉遊びのようになってしまったけど、まずはかずさルートから。それを考える上で、まず丸戸史明のこの発言を考えておきたい。

会社を辞めるんだったら,やっぱり二か月前には申し出て引き継ぎをしなくてはならないし,自分の社会人経験に照らし合わせても,そこはどうしても描いておきたかった。だからあの三人は,それまでの生活をかなぐり捨てるためにちゃんと手順を踏んで,ひとつひとつ社会とお別れをしていく。もし「2」にテーマと呼べるものがあるとしたら,まさにここだと思います。

社会に全力で立ち向かいたい人のための,PS3「WHITE ALBUM2」インタビュー。シナリオ・丸戸史明氏,原画・なかむらたけし氏に聞く,その思惑

つまり社会と向き合わずに逃げることもできるけどそれでかずさと結ばれることはできませんよ、たとえ結果的に社会を捨てることになっても殴られ、罵られ、絶交することで向き合うことが重要なんですよという話であって、あそこまでネチネチとプレイヤーの心を痛めつける展開は相当気合を入れて書いていたんだなと伺える。

雪菜ルートの大団円は似たような感情を他のゲームや作品でも得られるかもしれないが、かずさルートで一人の女を選ぶためにここまで築き上げてきた大切なものを全て切り捨てていく感覚はそうそう感じられるものではないだろうし、まさにこのゲームの真骨頂と言えるものだと思う。

どこかで「もしcodaをアニメ化するならかずさルートにすべき」という意見を見たが、かずさルートが非常に辛く雪菜ルートが本当に嬉しかった自分ですらこれには結構同意する。この作品で一つのルートしか描けないとするならば、確かに5年間一度も諦められなかった女のために全てを捨てる姿の方が美しい。

またプレイ中は「ここまで何もかもを捨てて一人の女を選ぶ意味が分からない」と思っていたが、後から考えるとこのゲームは人生ゲームではなく恋愛ゲームなのであの二択で一番好きな女を選ぶ方が選択として妥当な気はしていた。要するに、このゲームがWHITE ALBUMという名を冠した恋愛ゲームであることを前提とするならば、「正解」と言えるルート、作中で一番描きたかったであろうルートはかずさルートであるというのが個人的な結論になる。

 

この考え方に従えば、雪菜ルートで雪菜を選ぶ理由は「婚約した相手を選ぶのは当然」、あるいは「全てを捨てる勇気がないから」などの妥協のようなものになってしまうが、それは確実に違うと思う。じゃあなぜか?という話になってくるとここからはほとんど憶測になってしまうけど、そもそもこの時点では選択など発生しておらず、かずさルートではかずさを、雪菜ルートでは雪菜を選ぶしかないのではないかというのが自分の見解になる。

そうなる理由を順を追って考えていくと、

 

①根本的な要因その1:春希は母親に対するトラウマを抱えていた

春希が小学生の頃に両親が離婚したこと、それ以来母親とは疎遠であること、icでの空港から帰ってきた時のかずさ相手にせよccでのクリスマス後の千晶や麻理相手にせよ「信頼している人に捨てられたと錯覚した」時に拒絶反応を起こしていることから、その経験に何かしらトラウマを抱えているのは確か。

 

②根本的な要因その2:①のトラウマが原因で人に頼ることができなかった

春希は自分の主体的な行動の支援を求めることはあっても、雪菜ルートで雪菜に助けを求めたただの一回を除いては自分から他人に頼ったことはなかった。どんなに辛い状況でも春希のとった行動は自罰的になって塞ぎ込むか、頼りにしたい人に接触して救いの手を差し伸べてもらうのを待つかの二つしかない。

自分自身人に頼れるタイプではないのでよく分かるが、頼りにしたい人に拒絶されることを極端に恐れるから、なのではないかと思う。その恐れがあるとすれば、前述のトラウマが最大の原因となっていることは想像に難くない。

 

③状況的な要因:雪菜ルートでは、春希の中で「雪菜は自分が頼ってもいい人間である」という信頼があった

メタ的な話ではあるが、雪菜ルートにはかずさとの関係を包み隠さず話す選択を選び続けなければ入ることができない。逆に言えば、雪菜ルートは「かずさのことになれば雪菜には平気で嘘をつく春希が、正直に雪菜と向き合うことを決意した未来」と言える。初めてかずさに関することで本音を言ってくれたから、雪菜も本気で向き合う。だからこそ、ここで雪菜は春希を初めて叱るのだと思う。

5年かけても(最後の最後を除いて)春希の一番愛する人にはなれなかったけど、5年分苦しんだからこそ本当の強さを得て、その強さと5年分の絆で春希が世界で唯一頼れる人になれたというわけで、かずさが逃げる以外のケースでかずさに勝てるはずがなかった雪菜が勝つことの理由付けにもなっている。

 

④かずさルートで雪菜という選択肢がなくなる要因:春希は家族を失って孤独になる危機に瀕している人間を絶対に放っておけない

春希がお節介というのは当然だが、こうした状況ではお節介を通り越した異常な介入者になっている。これが如実に現れているのが『歌を忘れた偶像』での友近への対応で、母の入院費を稼ぐために一緒にバイトして金を渡し挙句の果てに絶交するという作中でも一二を争うほどの常軌を逸した行動を見せている。その動機が①で挙げたトラウマであること、当時の自分のような状況に陥った人を見過ごせないことは言うまでもない。

親友でもないし絶交する予定の友近ですらこれなのに、その当事者がかずさである時にかずさを見捨てて雪菜を選べるはずがない。確かに雪菜を頼ることができれば雪菜を選びつつかずさを救うこともできるのだが、かずさルートでは③の要因を満たしていないので、残念ながらかずさを救うという結論が決まると同時にかずさを選ぶという選択も自動的に決まってしまっているのではないか。

 

⑤雪菜ルートで雪菜以外の選択肢がなくなる要因:春希は三人でもう一度、あの文化祭の日をやり直さなければならないと考えていた

かずさを救うためには、確かにかずさルートのように自分が唯一の支えとなるという手段もある。けれども、あの文化祭の後はかずさの周囲には春希や雪菜以外にも演奏に感動したファンがいて、かずさの世界はたくさんの人がいた。もしあの文化祭まで時を戻せるのであれば、自分が唯一の救いにならずともかずさは一人ではなくなるのではないか。それに、最後に三人が三人でいられた文化祭の直後に戻ることができれば、三人の関係性はもっと別の形になることができるのではないか。

春希が作詞した『時の魔法』には「ゼロからonce again」というフレーズが何度も出てくるが、背景にあるのはまさにそういう期待である。その願いと雪菜という頼れる存在があるからこそ、その両方を蔑ろにする選択はもはや選びようがないように思える。

 

ここまでの内容を総括すると、

・常識的に考えれば周囲の人々の期待を裏切らずに婚約者の雪菜を選ぶのが当然である

・が、その選択は今までの春希の生き方を考えると非常に困難であって、その場しのぎの楽な選択を続けていればかずさを選ぶのが当然である(それ以外の選択肢がない)

・が、春希が「雪菜に対して嘘をつかず向き合う」という困難な選択を貫けていればむしろ雪菜を選ぶのが当然である

 

となる。三人の事情を何も汲まない「常識的な」判断が二転して三人にとって一番正しい判断になるのが妙。三人の関係に決着をつけるには留まらずあまりの根深さに本編ではあまり触れられていなかった春希の過去にさえも決着をつけることができた世界、それは流石に物語としての「正解」といって差し支えないのではないかと考えている。

 

総評

いわゆるエロゲの名作というのを考えたとき、色々なエンディングがある中でその集大成とも言えるような特定のルートのストーリーが極めて秀逸だから名作と呼ばれていることが多いと思うんだけど、この作品はその集大成に位置する雪菜ルートの対になるようなかずさルートが単なるその集大成の前座とは到底思えないし、上でも書いたようにむしろかずさルートが正解とすら思える。

そしてそのどちらを選ぶかという選択が単にプレイヤーや主人公の好みによる恣意的なものではなくて、主人公の今までの人生、5年間築いた関係性、そして「嘘を吐き続ける自分を改められるか」という覚悟の有無から必然的に決まっているようにも感じるというところがこのストーリーの凄さと言える。

ここで注意すべきなのは、この作品は「嘘をついてはいけません」という子供向け絵本みたいなメッセージを提示しているわけではないというところ。というか、世間的に考えれば浮気を恋人に打ち明けるのはただ自分が罪を抱え込みたくないから自白してるだけであって、むしろ嘘をつかないのは責任からの逃避だという考えも一般的だと思う。だから嘘をつかない雪菜ルートが必ずしも倫理的に正しいというわけではない。

ただ、そういう一般的な浮気事情と春希と雪菜の関係が一線を画しているのは春希にとっての雪菜は今までの関係値がゆえに春希の社会そのものであるという点で、雪菜に嘘をつくならば今度はかずさを得るためには社会から徹底的に拒絶されて丁寧に去らなければならないし、結局のところ社会と向き合わないということ許されていない(その点で言えば結局雪菜から逃げた/社会から逃げた2つのルートは誰とも結ばれるべきではないが、ノーマルルートはその代償に相当の後味の悪さを残しているし浮気ルートは社会と再び繋がることを契機として雪菜と結ばれている)。

何かメッセージがあるとすればそうした恋愛と社会の不可分性に関するところではないか、というところで序盤で引用した丸戸インタビューの内容に綺麗に繋がったので、ここらへんでストーリーに関する感想は終わりにしたい。

結局具体的な評価を何も書いていないが、滅多に一つの作品について真剣に考えたりましてや文章にしたりしない自分がこうやって長文感想をしたためている時点ではっきりと書くまでもないということにしておく。

 

楽曲

ほぼ全部良い曲だけど特に書きたいことがある曲だけ抜粋。

 

届かない恋

WA2といえばこの曲、だとは思うが正直それほど好きではない。というのも、歌詞を春希がかずさに向けて書き、かずさがそれに曲を付け、それを雪菜が歌うという構図がいつまで経っても雪菜にとって残酷だと思わずにはいられない。春希と二人きりのステージでこの曲を歌うことで雪菜はそれを乗り越えられたことを踏まえても、この歌詞は雪菜には向けられていないことはどうしても腑に落ちない。

ただ、そういった経緯を抜きにしてこの曲が三人の物語にもたらした意味を考えればWA2の代表曲であることには全く異論がないし、それに値する曲であることは間違いないと思う。

 

Twinkle Snow

WA2で一番好きな曲。icのEDというcodaの頃には完全に記憶の彼方にあるような立ち位置だけど、ピアノ版とインスト版が重要な場面で頻繁に使われるのでBGMとして非常に印象に残るであろう曲。ピアノ版が流れて回想に入る場面は大体泣いていたので、聴くだけで条件反射で泣きそうになってしまう。

icのEDとしては、おそらく初めての合宿の日~学園祭前ぐらいの雪菜の気持ちを映した歌なのだと思っている(最初はかずさの曲かなと思ってたけど、かずさは恋心を見つけているのは「今夜」より前だろうしかずさにしては全体的に前向きすぎる気がするし、雪を強く意識しているのは雪菜の方なのでは)。ただアニメではどう見てもかずさの曲として使われていたし、なんとも言えない。

 

心はいつもあなたのそばに

流れるタイミング上かずさの曲だと思い込んでいたけど、雪菜ルートを経て不倶戴天の君へを読む中で「会えない日が続いても」、「平気なフリをして隠している私の弱さ」の意味が分かってあ~~~となった。

ccのEDの愛する心ははっきり言ってあまり雪菜のストレートな気持ちの曲ではないので、おそらくcc雪菜ルート以後の雪菜の春希に対する気持ちをはっきり描いた唯一の曲なのではないかと思う。ピアノだけをバックに始まり「きっと」と願う1番、増えた楽器を背に「ずっと」と信じる2番、覚悟を決めるDメロ、「あなた」の思いを案じるラスサビの流れが雪菜の揺れ動く感情そのもので……

 

POWDER SNOW

歌われる場面は何度かあるけど、まあかずさエンドのラストの曲。

この期に及んで春希に向かって今更I still love youと歌う意図が全く分からず混乱していたけど、"you"は単数ではなく複数形である、という解釈とアフターストーリーを見て心底納得した。あの後にどうやって立ち直って再び二人を受け止められるようになったのか想像もつかないが、雪菜の強さがただ恐ろしい。

 

 

以上。書きたいことを適当に書いてたら8000字超えてた。

cc以降のアニメ化には時期的にも尺的にも期待してないけど、コロナで流れた10周年イベントが復活することは15周年でも20周年でも何のこじつけでもいいのでひっそりと期待しておきます。

2021年 オタク楽曲10選

こんにちは。

すっかり1年に1回しか記事を書かないブログになってしまいましたが、今年も色々とオタクソングを聴いていたので好きな10曲について書きたいと思います。

 

レギュレーション

・2021年中に音源(CDなど)がリリースされた曲 ※1曲だけ例外あり

・1アーティスト(1名義)各1曲まで

・並びはリリース日順

 

 

7月のサイダー / 超ときめき♡宣伝部

作詞・作曲:サクノオクレゲ / 編曲:すりぃ

※2020年12月23日発売のアルバム『ときめきがすべて』収録曲

アイドル楽曲大賞も前年の12月~その年の11月対象だしまあええか……となって入れてしまいました。今年聴いたアイドル楽曲で一番良かったのでこれだけは入れたかった。

 

スタダのアイドルグループ、超ときめき♡宣伝部の曲。まずこの曲は「炎天下」「新展開」「蒼蓮花」のような韻の踏み方がとても美しいです。曲を通して綺麗に韻を踏みながら、

1サビ前の

人混みに消えてく向日葵を

横目で枯らした最低だ

のようにメタファーを活かした見事な言葉選びの歌詞から、

2サビ最後の

全部君のせいだ一人走った

海に切なさを叫んだ

嗚呼、いや僕のせいだ

のようにストレートに心情を歌った歌詞まで、歌詞の全てがめちゃくちゃ良い。痛くて寂しくて忘れられない夏の思い出を、全部君のせいにしようとして、でもそれを言葉に出してみたら結局自分のせいだって言うのが分かってて……良~~~~~

ラスサビの「忘れていた そうだ」でソーダとサイダーを掛けるのも綺麗だし、この「そうだ」でブレイク入るのがヤバすぎる。2021年の音楽(これ2020年の曲だけど)で一番気持ちよかった1秒を選ぶならこのブレイクを選びます。

メロディーはボカロPとして名高いすりぃのアレンジで、ちょうどいいボカロ感が好み。イントロとかはめちゃくちゃボカロですが、ABメロは程よく静かで歌詞の流れに沿ってる感じ。2B→2サビとかDメロ→落ちサビの入り方は最高に気持ちいい。

そしてこの曲はユニゾンが無いのが偉い!!!!もしサビで適当にユニゾンさせてたらこのメロディー、この歌詞から成る曲の儚さが全て台無しと言っても過言ではない。アイドルの曲は歌割り一つで全然変わってしまうので、安易にユニゾンさせずにメンバーそれぞれの声の良さを引き出せている歌割りの曲を聞くと嬉しい気持ちになります。

 

「夏の恋」をモチーフにした曲は大好きなので去年もDIALOGUE+の『夏の花火と君と青』を選んだんですが、そうした曲の中でもこの曲は群を抜いて恋の儚さ、切ない気持ちの表現が上手いなと感じました。このバケモン楽曲を生み出したサクノオクレゲさんは制作当時専門学校2年だったということに驚愕。どんな人生送ったら19や20でこの曲作れるんだ。

 

 

怪物 / YOASOBI

作詞・作曲・編曲:Ayase

冬アニメ『BEASTARS』2期OP。

もはやこれはオタクソングなのか怪しいですが、普通にアニソンだしボーカルの方が声優顔(褒め言葉)なのでまあオタクソングでいいでしょう。サビで突然疾走感出る感じはYOASOBIの曲の中ではかなりアニソンっぽい。YOASOBIは「この間違いだらけの世界の中 君には笑ってほしいから」のとこみたいなカラオケで歌いたくなる曲作りが非常に上手いと思います。

 

 

D-(A)LIVE!! / No Limit

作詞:こだまさおり / 作曲・編曲:井内舞子

冬アニメ『WIXOSS DIVA(A)LIVE』OP。

井内舞子という名、久々に見た……井内舞子さんは元I'veの作曲家の方で、代表作はスカイガールズOPのVirgin's high!やとある魔術の禁書目録1期EDのmasterpieceなど。「一足飛びゅーん勝利まで一直線にDIVE ハローハローオート―セヨ」みたいな語感全振りの歌詞に中毒性あるメロディーが噛み合っていてついついリピートしてしまう一曲。

元々この曲は主人公たちの持ち曲ではなく伝説的チームの夢限少女の持ち曲だとされていて、最終回直前のEDで種明かしのようにその夢限少女の歌唱バージョンが流れるという演出も好み。

 

 

花咲く僕らのアンサーを / DIALOGUE+

作詞・作曲:瀬名航 / 編曲:中山真斗

3年連続3回目の瀬名航。無難におもいでしりとりを選ぼうとしたけど、今年音源出たDIALOGUE+曲で一番好きだったのは?となるとこれになってしまう。

ラスサビ開幕の村上まなつソロパートが本当に良い。上手いとかそういう次元じゃなくてとにかくデカい声で笑顔で元気に歌ってそうな感じ、誰にでも出せるものではない。そしてその後の「話足りない曖昧な気持ちよ」の畳み掛ける感じも好きすぎる……瀬名航さんはこういう技の達人で、アイドルグループtipToe.の『かすみ草の花束を』という曲のラスサビ(3:26~)でも同じような技を見せています。時間指定してるけどめちゃくちゃいい曲なので暇だったら全部聴いてみてください。

 

 

 

FIGHT oh! MIRAI oh! / 星見プロダクション

作詞・作曲:Q-MHz / 編曲:Q-MHz、伊藤翼

Q-MHz曲は大好きですが10選に選ぶのは初。なんでだろう?と思ったら好きな曲が2016~2017年と今年に集中していました。2018~2020年はあまり幅広く楽曲提供していなかったっぽい。

同じIDOLY PRIDE、同じQ-MHz曲のThe Last Chanceとどちらを選ぶか悩みましたが、畑亜貴の真骨頂的な歌詞とここまで明るくなるか?みたいな曲調がバンドじゃないもん!(旧名)に楽曲提供していた頃のQ-MHzっぽくて懐かしさからこっちを選んでしまいました。これ今年のTIFで聴くチャンスもあったんですが、目当てのDIALOGUE+と別会場で時間が被っていたため聴けずじまいでした。アイドルフェスで声優の枠と声優の枠をピンポイントで重ねるな。

 

 

ステラ / Leo/need

作詞・作曲・編曲:じん

スマホ音ゲー『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』、通称プロセカの曲。

2021年に作詞・作曲・編曲:じん。この曲は宮沢賢治の「よだかの星」をモチーフとして、Leo/needという幼馴染4人のバンドの結成に至るまでを描いた曲です。「よだかの星」のあらすじをWikipediaから要約して引用すると、

よだかは、美しいはちすずめやかわせみの兄でありながら、容姿が醜く不格好なゆえに鳥の仲間から嫌われ、故郷を捨てる。自分が生きるためにたくさんの虫の命を食べて奪っていることを嫌悪して、彼はついに生きることに絶望し、太陽へ向かって飛びながら、焼け死んでもいいからあなたの所へ行かせて下さいと願う。太陽に、お前は夜の鳥だから星に頼んでごらんと言われて、星々にその願いを叶えてもらおうとするが、相手にされない。居場所を失い、命をかけて夜空を飛び続けたよだかは、いつしか青白く燃え上がる「よだかの星」となり、今でも夜空で燃える存在となる。 

1番はまさに「よだかの星」を踏襲した歌詞なんですが、その夜鷹と自分を重ね合わせるように徐々に「僕」の思いが現れてくるという構成。夜鷹と同じように醜い自分は変えられない、自分は自分でしかないことに気付いた、じゃあどうすればいいのか?そこでラスサビにリフレインで「叶える羽は疾っくの疾うに生えていた」と歌われるのです。

「僕」というのはこの曲を歌っているLeo/needのメンバー4人それぞれのことで、夜鷹とそれぞれの「僕」がどう重なっているのかはゲームのストーリーを読めば分かるのですが、こういう物語性のある曲を書かせるとやっぱりカゲプロのじんは最強だなと改めて感じました。

 

 

マイサスティナー / AiRBLUE

作詞・作曲:奈須野新平(Rebrast) / 編曲:奈須野新平、原田樹季(7M)

次世代声優育成ゲーム『CUE!』の曲。

「絆を伏せたら」「乗り越えるための勇と識る」「夢すら踏みしめて」みたいな独特の言葉選びの歌詞が特徴的。どれも次へ進むための覚悟を決める、みたいなニュアンスの表現で曲の雰囲気と見事にマッチしているように思います。

あと、Dメロでいきなり3拍子になるとこが好き。いきなり3拍子といえば今年はARCANA PROJECTの『たゆたえ、七色』があったけど、これも10選には入れなかったもののかなり好きだったのでいきなり3拍子は性癖なのかもしれない。

 

 

シンデレラ / 終わらないで、夜

作詞:ranmaru / 作曲・編曲:KOUICHI

アイドルグループ「終わらないで、夜」の一曲。「終わらないで、夜」は「様々な夜の風景描写を落とし込んだ歌詞と、ピアノを主軸としたエモーショナルなサウンドで表現していく」グループで、なんとなくMaison book girlっぽさを感じる曲が多い印象。

本来シンデレラって午前0時に魔法が解ける物語のはずなんですが、この曲は逆に午前0時から魔法がかかって朝になると解けてしまう物語になっています。まさに「終わらないで、夜」というグループ名に相応しく、夜を思わせるダークな曲調が魔法にかかったようなキラキラしたピアノで彩られた名曲です。

 

 

自分勝手Dazzling / 星街すいせい

作詞:Rute / 作曲:酒井拓也(Arte Refact) / 編曲:酒井拓也、河合泰志(Arte Refact

今年出た星街すいせいの曲から一曲選べ、って言われたらGHOSTかStellar Stellarで大体割れそうな気がする。個人的にはこの曲が一番好み。

重低音が気持ちいい曲なんだけど、サビでずっと鳴ってるピアノが凄くいい味を出してるなと思います。歌声は普通に好きなのにサビのピアノが好きすぎて自分のspotifyではインスト版の方が再生回数多そう。

 

 

僕が愛される日は / 近藤玲奈

作詞:近藤玲奈 / 作曲・編曲:hisakuni

アーティスト近藤玲奈2枚目のCDにしてガチガチのコンセプトアルバム『11次元のLena』から。

めちゃくちゃ尖ってるアルバムの中で分かりやすくストレートに良い曲。1stシングルがA面B面両方バラードだっただけにカッコいい曲の方が合ってるのでは?と思ってたけど、それに応えるかのような正統派バンドロック。二段構成のサビの後半が最高に良い。

 

おまけ:ちゃんと2021年の曲で縛った場合の10曲目

ササル / Ringwanderung
作詞:MYON / 作曲・編曲:鈴木拓

アイドルグループRingwanderung(リングワンデルング)の一曲。グループ名はドイツ語で「同じところをぐるぐる歩き回る」って意味らしい。聴いたら分かると思いますが、麻倉ももっぽい歌声の人(辺見花琳さん)がいるのでTrySailを始めとした声優オタクの方々にオススメのアイドルです。

Ringwanderungの曲は真っ当に曲が強くて歌も強いんですが、この曲はその代表格。もはや何が鳴ってるか分からんけどノレるAメロからどんどん畳み掛けて間奏もなく気付いたら跳んでる、みたいな曲。メンバーそれぞれの声が特徴的でユニゾンが必要最小限なのも声のオタクにとっては嬉しい。

 

 

以上です。

改めて見ると、直接ボカロ曲は選んでないけどボカロ色が強い10曲(11曲)だった気がします。すりぃ、じんは当然としてayase、瀬名航はボカロ出身だしそれ以外の曲もボカロっぽさを感じる曲は多い印象。

2022年からは社会に出るんですが、アニメは写らないしイベントもない地方に飛ばされる確率がほぼ0%の仕事のため普通に一生オタクだと思うので、引き続きオタクソングのオタクとして頑張っていこうと思います。

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2020年オタク楽曲10選

こんにちは。

2020年も色々と曲を聴いていたので、振り返りも兼ねて最も好きだった10曲を選ぶやつをやりたいと思います。

毎年やってる楽曲10選ですが、僕が去年の記事で「今後アニソンや声優ソング方面でも間違いなく伸びる」と勝手に予言していた瀬名航さんが、今年人気声優ユニットのDIALOGUE+の楽曲制作陣としてあのZAQさんや広川恵一さんと並んで抜擢されるという事件が起きました。

瀬名航、これからアニソン・声優ソング方面でも間違いなく伸びてくる作家だと思うので楽曲派の方々は名前覚えておいてください。

 

 

別に僕が何かしたというわけではなく、ただ瀬名航さんの実力が順当に評価されたというだけの話なのですが、これからも引き続き勝手に人や曲を持ち上げて勝手に悦に浸っていきたいと思います。

 

レギュレーション

・2020年中に音源(CDなど)が発売、公開された曲(先行配信を含む

・1アーティスト(1名義)各1曲まで

・並びは発売日順


 

 

 

新世界ライオット / Blanc Bunny Bandit

作詞・作曲・編曲:やぎぬまかな

バンめし♪のバンドであるBlanc Bunny Banditのアルバム『共鳴性白染自由主義』収録の一曲。アルバムの中でどれ選ぶか迷ったシリーズ1。共鳴性白染自由主義とどちらにするかギリギリまで悩みました。

バンドの自己紹介的な立ち位置の曲とのことで、AメロBメロの各メンバーのソロパートでそれぞれの担当楽器がメインとなっているという構成。そのソロパートがハチャメチャにカッコよくて良い。特に2Aのベース。

あと作詞作曲のやぎぬまかなさんによる曲の解説記事を読んでいて気付いたのですが、落ちサビ最初のピアノが歌と半拍ズレてるんですよね。こんな細かい工夫で「曖昧な安寧」という歌詞を上手く表現しているのが見事。

 

 

君の花を祈ろう / 鬼頭明里

作詞・作曲:shilo / 編曲:白神真志朗

鬼頭明里さんのアルバム『STYLE』収録の一曲。アルバムの中でどれ選ぶか迷ったシリーズ2。レギュレーション取っ払ったら10選に3曲ぐらい入っちゃいそうなSTYLEとかいう超名盤。

作詞作曲のshiloさんは今年はCUE!の「カレイドスコープ」、去年であれば同じくCUE!の「Forever Friends」やスタァライト九九組の「約束タワー」を書かれているのですが、こういうアルバムの後半を飾りそうなエモーショナルな曲作りが天才的に上手い……

落ちサビの美しいピアノの旋律から花が開くかのようなラスサビへの移行のあたりは、実際ライブで聴いていてあまりの気持ちよさに卒倒しそうになりました。

 

恋、いちばんめ / ukka

作詞:MICO(SHE IS SUMMER)、ヤマモトショウ / 作曲:ヤマモトショウ / 作曲:宮野弦士

 

アイドルグループukkaによる「桜エビ〜ず」から改名後初のシングル。

ukkaは楽曲の質が非常に高いアイドルとして知られており、アイドルオタクが良いアイドルソングを選ぶ「アイドル楽曲大賞2019」では、ukka(桜エビ〜ず)がトップ10のうち5曲を占めるという事態が発生しました。どういう部分が評価されてるのか、は言語化が難しいのですが、良い意味でアイドルらしくない楽曲をアイドルらしく歌っている点が刺さってるような気がします。

この曲も例に漏れず、どこか80~90年代の懐メロ感のあるついクラップしたくなるようなメロディーを、全員がしっかり歌いこなせていながらもどこか未完成な部分もある歌声で歌っているところが青春のラブソングって感じでとても好きです。

 

戸惑いテレパシー / 花譜

作詞・作曲・編曲:カンザキイオリ

オタクソングリスナーとしてはVTuberの曲も聴いておかなきゃなあと思い聴いてみるもいまいち良さが分からない日々が続いている一方、この曲、というか花譜というアーティストだけは違いました。

以前「アンジェラ・アキみたいな歌い方のVがいる」というツイートを見かけてどんなんだよと思って聴いてみたのが発端なのですが、明らかに他のVTuberやバーチャルシンガーとは一線を画した歌に初見で惹かれてしまいました。

歌への感情の込め方があまりにも直接的で、普通の音源なのにライブ音源かのような臨場感があります。儚さと力強さを一つの曲の中の歌声で両立させているのも凄い。上手い下手といったような既存の歌の評価軸の別次元にいるような存在だと思います。

曲に関する話を全然してないですが、独特の緩急と疾走感があって好きです。

 

 

familiar base / サンドリオン

作詞・作曲:渡辺翔 / 編曲:田中秀和(MONACA)

 

声優ユニットサンドリオン初のベストアルバム『SOUND OF BEST』にて、冒頭を飾る一曲。

「パラパラめくって先を確かめない」という出だしの歌詞。このスピードで否定文入れてくる曲初めて聴いた。

田中秀和さんのこういう欧風(ケルト風?)の曲にはWake Up, Girls!の「スキノスキル」という傑作がありますが、この曲も渡辺翔さんによるオタクが好む要素をふんだんに盛り込んだ詞やメロディーと上手く噛み合っていて、明るい未来を感じさせるような一曲になっていると思います。

サンドリオンは非常に良い曲が多いのにサブスクなし、TSUTAYA等のレンタルでも取り扱いなし、会場販売限定CD多数と音源入手難易度が異様に高かったのですが、2020年12月21日よりサブスクが解禁されることになりました!!!!!!!!(なぜかfamiliar baseは未解禁)(なんで?)

全曲回収推奨ですが、一番のオススメは「タイムトラベル」です。声優ユニットらしい歌声の幅広い表現力が際立つ名曲です。

 

 

 

Twinkle way / イルミネーションスターズ

作詞:渡邊亜希子 / 作曲:鍋谷卓摩(luxis) / 編曲:伊藤賢

 

アイドルマスターシャイニーカラーズのユニットソングシリーズ『GR@DATE WING 02』から。

編曲の伊藤賢さんは今年だけでも上田麗奈さんの「リテラチュア」、CUE!の「beautiful tomorrow」など、ストリングスが映える名曲を量産していますが、この曲もストリングスがめちゃくちゃに美しく、CDジャケットのような煌めく空のイメージを見事に描いています。

特に輝いているのが間奏。そこまで曲を彩ってきたストリングスがドラムをバックに前面に出てきて静かな落ちサビのソロに繋ぐ流れが素晴らしい……

 

 

恋のうた (feat. 由崎司) / Yunomi

作詞・作曲・編曲:Yunomi

 

アニメ『トニカクカワイイ』OP。

アニソンでこんな曲作っていいんだ……ってなった。アニソンという枠に囚われない構成で、Yunomiらしく和風の音も使いながらきっちり89秒という尺に落とし込んでるのが凄い。この早口言葉みたいな歌詞に応える鬼頭明里さんも凄い。

構成は既存のアニソンからかけ離れていますが、曲調はアニメのヒロインである司の印象を上手く表現していて、決して話題作りのために取って付けただけのタイアップではないと思います。

 

 

ツナガルコネクト / 天王寺璃奈(CV.田中ちえ美)

作詞:Ayaka Miyake / 作曲:DECO*27 / 編曲:ポリスピカデリー

アニメ『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』第6話挿入歌。

ボカロキッズなのでデコニーナの曲が嫌いなわけがないんですが、それ以上に歌詞が秀逸。

部屋でぼっち Crying
ネガティブばっか My mind
思ったようにいかなくて
ポッキリ折れてった
ココロもう一度
踊らせていきたいんだ

アニメ6話の感動的なストーリーを踏襲した内容に「部屋でぼっち Crying ネガティブばっか My mind」を始めとした口ずさみたくなるような語感のワードチョイス、キャラクターソングとして完璧な出来だと思います。

ところで虹ヶ咲のアニメの曲の歌詞ほぼ全部書いてるAyaka Miyakeさんって何者なんですかね?ナナシスのSATSUKI-UPDATEみたいなコンテンツ関係者の別名義かと思ってたんですが、過去には全然関係ないミリオンライブのEternal Harmonyの共作詞も担当していたのでそうではないっぽい。まあ誰であるにせよこの量の歌詞をこのクオリティで書いてくるのはバケモン。

 

 

ラクトリトルプライド / 夏川椎菜

作詞:夏川椎菜 / 作曲:田淵智也 / 編曲:HAMA-kgn

 

この曲のCD発売は2021年1月6日なので今年扱ってよいか正直かなり迷ったのですが、fullでの音源が先行配信されてるならいいだろということでルールを追加して10選にブチ込みました。

そこまで入れたかった理由は、単純にめっちゃ好きだからというのもありますが去年ファーストプロットをベタ褒めした以上、その延長線上にあるこの曲を今年選びたかったという思いが強いです。

 「延長線上」というのを最も如実に表わしているのがこちら。

 

ファーストプロット(サビ)

やっと胸張って伝えるんだ

これが僕のヒストリー

目を見て話すように歌ってみるから

ラクトリトルプライド(最後)

ほら目を見て話すように

それじゃ受け取って

太字で示した部分を聴き比べれば分かると思うのですが、メロディーラインが引用になっています。ファーストプロットではやっと一歩足を踏み出して歌を歌い始めたのに対して、クラクトリトルプライドでは自信を持って歌を届けられる存在になっているという成長の過程、たまんねぇ~~~~~~~~

曲の全体的な構成に関しては狂気そのもの。

イントロ1→0A→イントロ2→1A→1B(7拍子)→落ちサビ?→1サビ→2A→間奏→Dメロ→2サビ→Eメロ(7拍子)→落ちサビ→ラスサビ→3A

 

謎のイントロに始まりBメロで突然7拍子、その直後の落ちサビみたいなやたら静かなサビ、2番Aメロの後になんか間奏入って2番サビの後には再び7拍子……これ歌ってる間に自分がどこ歌ってるのか分からなくならんか?

先ほど一瞬言及した「共鳴性白染自由主義」という曲もこの謎の7拍子の使い手で、こういうどうノッていいのか分からない7拍子が突然挿入される曲めっちゃ好きなんですよね……例えば化物語の「帰り道」、アイカツスターズ!の「Dreaming bird」など。

こんな複雑な展開の中でもしっかりと楽曲の世界観は保たれていて、ライブ映えする一曲になっていると思います。

 

 

夏の花火と君と青 / DIALOGUE+

作詞:本間翔太、田淵智也 / 作曲:瀬名航 / 編曲:瀬名航、伊藤翼

 

この記事は瀬名航に始まり瀬名航で終わります。瀬名航先生の回し者なので。別に贔屓ではなくマジで良い曲だと思ったから選んだのですが。

瀬名航さんは8bitサウンドの使い方がまぁ~~~~~めちゃくちゃに良い。インストで聴くと派手にも聴こえる音が見事に溶け込んで曲の雰囲気を作り出しています。瀬名航8bitワークスにはアイドルグループtipToe.の「星降る夜、君とダンスを」という傑作があるのですが、この曲はこうした夜の賑やかさを思わせるエレクトロな音と、切なさを感じさせる伊藤翼ストリングスが掛け合わさっていて、夏祭りのデートという青春の情景をこれ以上ないぐらい綺麗に描いているように思います。

 

 

夏祭りを訪れた男女の、友達という一線を越えられない物語は太鼓の達人でおなじみ、JITTERIN'JINN(あるいはWhiteberry)の「夏祭り」を彷彿とさせます。が、「夏祭り」では曲の主人公は思いを伝えられずに終わるのに対して、この曲では2番冒頭で「応援歌に聞こえた」三三七拍子の花火の音がラスサビ後(2:56~)に再び挿入されています。最後の最後に消える花火に背中を押された、ということは……

もちろん曲のストーリーの解釈は自由ですが、こういう遊び心が粋で良いですね。

 

 

2021年は色々と個人的に節目にあたるため、忙しすぎて現場に行けるかどうかは分からない(そもそも現場があるかも分からない)ですが、家で音楽は聴いてると思うのでオタクソングのオタクとして頑張っていこうと思います。

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Dメロ(Cメロ)が2番間奏の前に入る曲は強い

暇なので最近はいっそうオタクミュージック鑑賞に勤しんでいるのですが、ダントツでリピートしている曲があります。先日先行配信された鬼頭明里さんの1stアルバム「STYLE」収録曲、「23時の春雷少女」です。

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このなんとも言えない表情が好き

好きなところはたくさんあるんですが、一番好きなのが「2番サビの直後のDメロ*1」です。

Dメロは2番の間奏後に入って落ちサビ(静かな感じのラスサビ直前のサビ)に繋がることが多いですが、この曲のようにたまにDメロが2番サビの直後、すなわち間奏の前に入る曲があるんですね。イメージしづらい方はsupercell君の知らない物語で考えると分かりやすいと思います。

「そう言い聞かせた」(2番サビ終わり)→「強がる私は臆病で」(2番Dメロ)~~「好きになるってこういう事なんだね」(Dメロ終わり)→間奏

 

リピートしているうちに、この曲に限らず同様の構成の曲がことごとく僕にぶっ刺さることに気付いたので、世界に何人かはいるであろうこの構成が好きな人と自分のために分かる範囲でまとめてみようと思います。

 

例外

以下のような2サビ→Dメロ→落ちサビの構成(間奏がない構成)の曲はここでは扱わないこととします。

God knows... / 涼宮ハルヒ(CV:平野綾

Cocoro Magical / 777☆SISTERS

Clover×Clover / サンボンリボン

スキノスキル / Wake Up, Girls!

ふたりの羽根 / YURiKA

確かに2サビの後にDメロは来てるんですが、このパターンはまた別物かなと思っています。理由としては、個人的にDメロ間奏前構成は2番サビを飛ばす構成の延長上にあると考えているためです。サビ以外から間奏に入るところが気持ちいいので、間奏がないとその快感に浸るタイミングが無いんですよね。構成としては非常に似ていますが似て非なるものとして扱いたいというわけです。

 

 (ここから68曲分の曲名が続くので必要に応じて適当に流し読みしてください)

Catch the Moment / LiSA

セツナ Ring a Bell / 内田真礼

tiny lamp / fhána

コメットルシファー 〜The Seed and the Sower〜/ fhána

星屑のインターリュード / fhána

虹を編めたら / fhána

オリジナル。 / TrySail

Truth. / Trysail

境界線 / Tetrarkhia

Stay Together / Tetrarkhia

Seventeen Feels / Tetrarkhia

Glosy Star / 岬珊瑚(CV:田中あいみ)

Winter Jewels / KiRaRe

367Days / KiRaRe

セカイのヒミツ / サンボンリボン

ラバ×ラバ / WITCH NUMBER 4

僕らは青空になる / 777☆SISTERS

ダイヤモンドハッピー / わか・ふうり・すなお from STAR☆ANIS

オトナモード / りすこ・もな from STAR☆ANIS

恋するみたいなキャラメリゼ / えり・れみ from AIKATSU☆STARS!

lucky train! / るか・もな・みき from AIKATSU☆STARS!

スタートライン! / せな・りえ from AIKATSU☆STARS!

Summer Tears Diary / みほ・かな from AIKATSU☆STARS!

素顔でKISS ME / Wake Up, Girls!

ゆき模様 恋のもよう / Wake Up, Girls!

TUNAGO / Wake Up, Girls!

さようならのパレード / Wake Up, Girls!

リトル・チャレンジャー / I-1 club

トンでもSUMMER ADVENTURE / ドレッシングふらわー(CV.茜屋日海夏&佐藤あずさ&澁谷梓希&若井友希&山北早紀)

Get Over Dress-code / DressingPafe

Believe My DREAM! / MY☆DREAM

パーフェクト・フィナーレ / アイランジュ(CV.三森すずこ阿澄佳奈)

Goin’on / i☆Ris

ALRIGHT* / 萩原雪歩(CV.浅倉杏美

STANDING ALIVE / ARRIVE[篠宮可憐(CV.近藤唯)、四条貴音(CV.原由実)、島原エレナ(CV.角元明日香)、百瀬莉緒(CV.山口立花子)、ロコ(CV.中村温姫)]

Decided / 徳川まつり(CV.諏訪彩花馬場このみ(CV.高橋未奈美)

Dreamscape / 永吉昴(CV.斉藤佑圭福田のり子(CV.浜崎奈々)

放て!どどどーん! / クリティクリスタ

十六夜ゐ雪洞唄 / 徒然なる操り霧幻庵

ヒロメネス / Mashumairesh!!

Ring Ring Rainbow!! / ゆいかおり

PUPPY LOVE!! / ゆいかおり

君が世界で世界は君で / ゆいかおり

星降る夜のハッピーリンク / ゆいかおり

Tinkling Smile / 小倉唯

ポペラ・ホリカ / 石原夏織

Present Moment / 富田美憂

Imagine day,Imagine life! / 小松未可子

Swing heart direction / 小松未可子

Swinging Heart / 鬼頭明里

dear my distance / 鬼頭明里

Desire Again / 鬼頭明里

チアミーチアユー / 夏川椎菜

ファーストプロット / 夏川椎菜

NOISY LOVE POWER☆ / 大橋彩香

泡とベルベーヌ / 伊藤美来

純真Always / 田所あずさ

キスのひとつで / 佐咲紗花

マリンブルーに沿って / 佐咲紗花

Stella-rium / 鹿乃

決意のダイヤ / kohaluna(苑生百花 (CV:鈴木絵理)、柴崎万葉 (CV:大西沙織))

ne! ne! ne! / STARTails☆(近藤玲奈伊藤彩沙嶺内ともみ長縄まりあ

よいまちカンターレ / コーロまちカド(シャミ子・桃・リリス・ミカン)(CV:小原好美鬼頭明里高橋未奈美高柳知葉)

シャイニング・ピース / 音楽少女

イノセント・ブルー / ヨウ・ミズノ(CV:日高里菜

はじまりの速度 / 三月のパンタシア

フェアリーテイル / 三月のパンタシア

ウラオモテ・フォーチュン / 佐倉千代(CV:小澤亜李

 

オタクが考えたアンセムプレイリストかと思うぐらい強い曲だらけで笑う。冒頭でも取り上げた鬼頭明里さんは、現状7曲中4曲という驚異の高打率で該当する結果になりました。新アルバムでこれがどこまで増えるのかが楽しみですね。またビッグネームの作曲家はやはりこの構成の曲を作っていることが多いのに対し、俊龍曲が一つもないのは意外。ちゃんと調べれば0ってことはないとは思いますが、手元で俊龍曲を3~40曲聴いてみた限りではこの構成は一曲もありませんでした。飛び道具に頼らない王道進行が上手いという証なのかもしれません。

当然これ以外の該当曲もたくさんありますし、僕も探しているので他にこんなに強いDメロ間奏前曲があるぞ、という情報があればぜひ教えてください。

列挙して終わりというのも味気ないので特にお気に入りのDメロ間奏前曲を挙げておきます。

 

Seventeen Feels / Tetrarkhia

 

間奏の入り方が頭おかしくなるぐらい気持ちいい。このDメロが挟まってるのと挟まってないのでは間奏のギターソロのエモさが全然違うのでは。

 

Ring Ring Rainbow!! / ゆいかおり

 

ゆいかおりが活動休止前最後に歌った曲」という文脈を得て最強と化した。Home Sweet Homeどこにいてもここがずっとわたしの帰る場所なんだ……

 

・リトル・チャレンジャー / I-1 club

 

Dメロの入り、Dメロの熱さ、間奏への入り方、どれを取っても最高なDメロ間奏前構成のお手本のような曲。主人公じゃないユニットがこういう曲を歌ってくるのがWake Up, Girls!というアニメ(映画)の良さなんだよな……

*1:「概ね間奏後に見られることがあるAメロともBメロともサビとも異なるメロディー」のことを、A、Bの次だからCメロと呼ぶ向きとCメロはサビを指すのだからDメロと呼ぶ向き、あるいは大サビと呼ぶこともあるようですが、ここでは最もメジャーと思われるDメロで統一しています。タイトルでは一応Cメロを付記しましたが。

最近好きなアニメソングなど

いつまでもブログのトップに風俗レポートが鎮座してるのも嫌なので、適当に更新して2ページ目に押し出していくことにした。

最近よく聴いてる曲であって最近出た曲ではないです。ほとんど最近出た曲だけど。

 

 

 

ヒロメネス / Mashumairesh!!

作詞・作曲・編曲:大和

 

 

ドミナント(不安定な着地しない感じの音)で終わるアニソン相当珍しい気がする。ましゅましゅの駆け出しでこの先どうなるかまだ分からない感じが現れてていい。

下北系の音楽」の定義はよく知らないけど、ググったら「エモいギターロック」らしいのでそれに当てはめればかなり下北らしい曲だと思う。早く下北沢のライブハウスで聴きたい。

 

放て!どどどーん! / クリティクリスタ

作詞・作曲:くろかわ まさきち / 編曲:mo2

 

 

SB69、一期の曲はだいたい聴いてたけど二期の曲あんまり聴いてないな~と思って最近一通り聴いてる。安定してクオリティが高くていいねぇとなってるのでSB69フェス開催してほしい。とは思うけど、プラズマジカの4人からして揃う気がしないので夢のまた夢の話なのかもしれない。

この曲はほわんがカバーしたけどクリティクリスタverの方が若干好き。歌声の女子中学生っぽさが合ってる感があるので。ただほわん(遠野ひかる)の歌声はめちゃくちゃ好き。どうなっちゃうの~?

 

 

Unbreakable / 悠木碧

作詞:hisakuni / 作曲・編曲:金崎真士

 

 

推しメン(金崎真士)念願の初アニメタイアップ曲。

金崎真士の過去の作曲はPyxisのPop-up Dream、石原夏織のUntitled Puzzle、Guilty kiss(ラブライブサンシャイン)のStrawberry Trapperなど。名曲揃いなのにどれもノンタイなので知名度に欠けるのがもったいない。Strawberry TrapperはA面だし結構知名度あると思うけど。

タイアップ先のアニメはともかく、悠木碧が全てを破壊してるMVが面白い。

 

 

Shiny Happy Days / ショコラ(CV:八木侑紀)、バニラ(CV:佐伯伊織)、アズキ(CV:井澤詩織)、メイプル(伊藤美来)、シナモン(CV:のぐちゆり)、ココナツ(CV:水谷麻鈴)

作詞:吉田詩織 / 作曲:廣瀬祐輝 / 編曲:久下真音

 

 

ネコぱらOP。

作曲:廣瀬祐輝 / 編曲:久下真音の組み合わせといえば~?→アルティメット☆MAGIC(作曲家のオタクにしか通じないクイズ)

アルマジもそうだけどオタクが好きなポイントを入れるのが上手すぎる。女性声優がわちゃわちゃ歌ってる感じの曲を作らせたら今や一番上手いと言っても過言ではない。

 

 

「茶房でわいわい系」おしゃべりタイム♪ / 稲葉郷(CV:古賀葵)

作詞:Soflan Daichi / 作曲・編曲:安岡洋一郎

 

 

フレフレTRY!〜君に捧げる応援歌〜 / 鬼神丸国重(CV:天海由梨奈)、小狐丸(CV:近藤玲奈)、島津正宗(CV:小野早稀)、微塵丸(CV:阿部笑華)

作詞:吉田詩織 / 作曲:サイレンジ! / 編曲:久下真音

 

 

天華百剣の曲、良……

刀身をやさしくタップ♡はちょっと前に田中秀和楽曲としてTLに流れてきたから聴いてたけど、それ以外の楽曲を掘ってなかった。怠慢。

天華百剣はキャスティングのチョイスが非常に良い。中島唯、清水彩香あたりの中堅ナナシス声優とか立花芽恵夢角元明日香あたりの特定コンテンツ以外で見る機会が少ないけど(少なくとも歌に関しては)実力はある声優を多く起用していて、雑に新人声優を並べてないのが素晴らしい。モブ役ですらアニメに出てない声優に歌わせるコンテンツは見習ってほしいと思う。まあそういうコンテンツの方が売れてるんですが……

曲の中身の話もすると、上の曲の古賀葵の歌い方が上手すぎて感動した。ただ歌が上手いんじゃなくてキャラソンとしての歌い方が上手い。

 

 

TIN TONE / i☆Ris

作詞・作曲:ARAKI / 編曲:corin.

 

 

i☆Risさんの新アルバム曲。良い曲だと思うけど現場で聴きたいかと言われると…って曲が多い中で数少ないライブで聴きたい曲。曲を通してキックが気持ちいい。

 

 

MiRAGE! MiRAGE!! / AiRBLUE Moon

作詞:中村彼方 / 作曲・編曲:光増ハジメ

 

 

次世代声優育成ゲームCUEのユニット曲。キャラソンなのかゲームソングなのかはやったことないので不明。

BPMがめっちゃ高い。多分197ぐらいだけど体感220ぐらいある。

生で聴いたら気持ちよさそうだからこれで多動するだけのためにCUEのライブ行きたいけど、チケットの入手がアイマス並に面倒くさそうで行く気が出ない。去年のアニサマの頃はけやきひろばで適当に見れたのに今になってやたら売れてる理由がよく分からない。定価ぐらいなら行くのでチケット余ってたら教えてください。

 

 

minority emotions / 永野愛

作詞・作曲・編曲:やしきん

 

 

2018年3月のWUGソロイベントツアーで発表された永野愛理のソロ曲。CDとしての発売はなく、東北各地で開催されるイベントの現地だけで買える8000円ぐらいするパンフレットにCDが付いてくるという、音源の入手難易度が極悪レベルの曲だった。

が、今年1月に2017年のソロイベの曲も合わせたアルバムという形で急遽配信が開始され、ほどなくしてサブスクでも配信が始まり気軽に聴けるようになった。

そんな一時は聴ける人がごく限られていたソロイベ曲だが、それがもったいないぐらいにいい曲が多い。その中でも個人的に一番好きなのがこれ。

この曲は起伏が凄まじい。水滴が滴るような静かなイントロ、その流れのまま進み途中でベースが加わるセンチメンタルなAメロ、ドラムも加わりサビに向かって曲調が変わるBメロ、桜が咲き誇るかのようにドラムの響きが強くなり歌声も力強くなるサビ、トドメとして流れるような2サビスキップ→エモーショナル全振りの間奏→落ちサビ……minority "emotions"の名に恥じない、感情を全面に押し出した素晴らしい一曲だと思う。

 

おわり。また好きな曲が溜まったら更新するかもしれません。

2019年 オタク楽曲10選

2019年のオタク楽曲10選です。10曲並べてツイッターに投下して終わりでもよかったんですが、なぜかブログを作ってたのでコメントとセットでブログに書くことにします。

例年アニソンや女性声優楽曲から選んでいましたが、今年はアイドルの曲も聴いていたのでアイドルの曲も入ってしまいました。普段アイドルの曲を聴かない人は知らない曲かもしれませんが、うち1曲はコネクトやoath signでお馴染み渡辺翔の曲だったりとアニソンオタクの人にも刺さる良曲揃いなので一度聴いてみてくれると嬉しいです。

 

レギュレーション

・2019年中に収録CD(音源)が発売された曲

・1アーティスト各1曲まで

・並びは発売日順

 

 

言葉の結晶 / Wake Up, Girls!

作詞:只野菜摘 / 作曲・編曲:広川恵一(MONACA)

収録アルバム:「Wake Up, Best! MEMORIAL」(2019.01.23)

最後に感謝を みせよう 贈ろう
綺麗な波長と 優しい笑顔で
最後まで演奏を続けるこの船
強さが あなたに届くと信じる

曲全体の恐ろしいほどの静けさ、その静けさの中で鳴り響く広川ドラム、畳み掛けるような終盤、このクソ難しい曲を歌いこなす声、神秘的でかつストレートな歌詞、どれを取っても美しすぎる。聴く美術館か?

WUG最後の四部作は只野菜摘MONACAの本気を感じましたね。さようならのパレードはまだ王道の曲だと思いますが、海そしてシャッター通りや土曜日のフライト、そしてこの曲は「女性声優ユニットが歌うような曲」という枠を破壊してでも、Wake Up,Girls!というユニットの最後を飾るのにふさわしい曲を作ろうとした末の作品だと思います。

 

センチメンタルクライシス / halca

作詞:宮嶋淳子 / 作曲・編曲:山田竜平

収録シングル:「センチメンタルクライシス」(2019.02.20)

かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜」 ED

アニメとの相乗効果が良かったですね。二期の曲も歌ってほしい。

halcaの歌声はTHE・歌い手出身って感じであんまり好きじゃなかったんですが、こういう切ない感じの曲を歌わせると映えるなぁと思いました。

 

ファーストプロット / 夏川椎菜

作詞:夏川椎菜 / 作曲:田中秀典 / 編曲:川口圭太

収録アルバム:「ログライン」(2019.04.17)

www.sonymusic.co.jp

ログラインは今年屈指の名盤だと思っていたので1曲は入れる予定だったんですが、その1曲の選択にめちゃくちゃ悩みました。その決め手になったのは、

やっと胸張って伝えるんだ

これが僕のヒストリー

ほんとはいつだって泣けちゃうんだ

 まだ強くないんだ

 

いっぱいつまづいて歌になった

デコボコな僕のストーリー

聞いた君がどうか笑ってますように

 

君の歌もいつか歌えますように

 作詞:夏川椎菜

ワンパンされた。歌詞単体でもいい歌詞だな、と思いますが歌ってる本人が書いてるとなると重みが違う。

サビの音階が階段状に上がっていく配置も好きです。綺麗なメロディーと思いの詰まった歌詞が合わさってとんでもない楽曲が出来上がりました。

 

探せ ダイヤモンドリリー / =LOVE

作詞:指原莉乃 / 作曲:ArmySlick、Yu-ki Kokubo、YHANAEL、YUU for YOU / 編曲:ArmySlick、YUU for YOU

収録シングル:「探せ ダイヤモンドリリー」(2019.04.24)

これぞ青春って感じのアイドルソング。間奏のガチ恋口上が食い気味に入るのが気持ち良くて好きです。

イコラブはなぜか秋元康絡みだと思ってなんとなく敬遠してたけど(秋元康の書いた歌詞を読むと蕁麻疹が出る病気なので)、全然関係ないことに気付いて普通に好きになりました。指原莉乃の作詞すでに秋元より上手くない?

 

アルティメット☆MAGIC / i☆Ris

作詞:廣瀬祐輝、金子麻友美 / 作曲:廣瀬祐輝 / 編曲:久下真音

収録シングル:「アルティメット☆MAGIC」(2019.05.22)

「賢者の孫」 OP

じっくり聴いて良し、振りコピして良し、MIX打って良しの三拍子揃った楽しい楽曲でした。i☆Risさんは代表曲を未だにドリパレのような懐メロに頼っている節があり心配でしたが、ある程度看板になりそうな曲が出てきてよかったと思います。

 

ラルゴ / CYNHN

作詞:渡辺翔 / 作曲・編曲:渡辺翔

収録アルバム:「タブラチュア」(2019.06.26)

この曲、ユニゾン(合唱)のパートがサビを含めて最初から最後まで一切ありません。

複数人のグループが歌っていて全くユニゾンが無い曲って思い浮かびますか?ほとんど思い浮かばないんじゃないでしょうか。

「サビ=盛り上げる=ユニゾンさせる」っていうのがユニットソングの常識だと思うんですが、この曲はサビを安易に声の重ね合わせの力に頼っていない。

ソロパートだけで構成して曲の起伏を表現するのは難しいと思いますが、アイドルが一番輝いてるのはやはりソロパートを歌ってる時だと思うので実力あるグループはこういう形に挑戦してほしいな、と思います。

 

よいまちカンターレ / コーロまちカド(シャミ子・桃・リリス・ミカン)(CV:小原好美鬼頭明里高橋未奈美高柳知葉)

作詞:伊藤いづも / 作曲・編曲:藤本功一

収録シングル:「よいまちカンターレ/町かどタンジェント」(2019.08.07)

「まちカドまぞく」 ED

 口ずさみたくなるようなテンポの良い歌詞が好きです。かと言って電波ソングみたいに荒唐無稽な歌詞ではなくちゃんとアニメの世界観に準拠してるという。こんな綺麗な歌詞書く伊藤いづもとかいう新人作詞家は誰だ?と思ったら原作者で横転。

イントロの聴いた瞬間多動しそうな感じとゴリゴリ鳴ってるベースも好き。

 

Present Moment / 富田美憂

作詞:金子麻友美 / 作曲・編曲:睦月周平

収録シングル:「Present Moment」(2019.11.13)

放課後さいころ倶楽部」OP

斜に構えてB面にしようかとも思ったけど流石に。エモい部分と熱く盛り上がる部分があってシンプルに曲のパワーがあるし、富田美憂ちゃんの歌声に非常に合っていると思います。

いつになるかは分かりませんがソロライブでのスタージェット!かSTARDOM!カバー、お待ちしております。

 

ロケットハート / ミラクル☆キラッツ(CV.林鼓子久保田未夢厚木那奈美)

作詞:栗原暁(Jazzin' park)、前田佑 / 作曲・編曲:栗原暁(Jazzin' park)、前田佑

収録アルバム:「キラッとプリ☆チャン♪ソングコレクション〜ミラクル☆キラッツ チャンネル〜」(2019.11.27)

プリチャン枠も無限に悩まされました。アニメの背景込みのインディビジュアル・ジュエルか、多動のMy Secret heArtbeatsか、年末に飛び込んできた怪物のヒロインズドラマか……今年のプリチャンは20選ならこれらが全部入りそうな勢いでした。

その激戦の中でこの曲を選んだのは単純に曲として一番好きだからです。Chiptuneっぽい曲好きなので。あと萌黄の声がいつもに増して何も考えてなさそうでいい。

 

特別じゃない私たちの物語 / tipToe.

作詞:本間翔太 / 作曲・編曲:瀬名航

収録アルバム:「timetrip」(2019.12.04)

言葉で言ってもなかなか伝わらないと思うので、とりあえず上のMVを一度見てほしいんですが、

 

落ちサビに入ったと思いきや無音になる(3:06)→その後落ちサビに戻って大サビに入ると思いきや一旦曲が終わる→ギターソロが入って転調→今までより速いテンポで歌が再開(=曲の一番最後にDメロ)

 

最後の最後でこんなめちゃくちゃな(褒めてる)転調する曲ある??????

しかもこの転調、ただ遊んでるだけではない。 tipToe.は2019年12月で現メンバー6人中5人の卒業があらかじめ決まっていて、この曲は明確にその卒業を意識した曲なんですが、まあ卒業ソングって基本的にはバラードで寂しい感じの曲が多いじゃないですか。

この曲は全体的に明るい雰囲気であるものの、落ちサビに入ると流石にしんみりした感じになるかと思いきやそれすらも止めて転調させる。最後は走馬灯のような速いテンポで駆け抜けて終わる。エモーショナルであっても徹頭徹尾卒業の寂しさ、暗さを感じさせない。

既存の卒業ソングの概念から解き放たれた楽曲としての創造性、その背景、両方引っくるめて個人的には2019年で最も良かった曲だと思います。

瀬名航、これからアニソン・声優ソング方面でも間違いなく伸びてくる作家だと思うので楽曲派の方々は名前覚えておいてください。

 

サブスクで色んな楽曲に手を出し始めたこともあり、今年は悶え苦しみながら10曲に絞ったほどたくさんの素晴らしいオタクソングに恵まれた一年でした。アーティストの皆さん、オタクソングに関わる皆さん来年もよろしくお願いします。