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2019年 オタク楽曲10選

2019年のオタク楽曲10選です。10曲並べてツイッターに投下して終わりでもよかったんですが、なぜかブログを作ってたのでコメントとセットでブログに書くことにします。

例年アニソンや女性声優楽曲から選んでいましたが、今年はアイドルの曲も聴いていたのでアイドルの曲も入ってしまいました。普段アイドルの曲を聴かない人は知らない曲かもしれませんが、うち1曲はコネクトやoath signでお馴染み渡辺翔の曲だったりとアニソンオタクの人にも刺さる良曲揃いなので一度聴いてみてくれると嬉しいです。

 

レギュレーション

・2019年中に収録CD(音源)が発売された曲

・1アーティスト各1曲まで

・並びは発売日順

 

 

言葉の結晶 / Wake Up, Girls!

作詞:只野菜摘 / 作曲・編曲:広川恵一(MONACA)

収録アルバム:「Wake Up, Best! MEMORIAL」(2019.01.23)

最後に感謝を みせよう 贈ろう
綺麗な波長と 優しい笑顔で
最後まで演奏を続けるこの船
強さが あなたに届くと信じる

曲全体の恐ろしいほどの静けさ、その静けさの中で鳴り響く広川ドラム、畳み掛けるような終盤、このクソ難しい曲を歌いこなす声、神秘的でかつストレートな歌詞、どれを取っても美しすぎる。聴く美術館か?

WUG最後の四部作は只野菜摘MONACAの本気を感じましたね。さようならのパレードはまだ王道の曲だと思いますが、海そしてシャッター通りや土曜日のフライト、そしてこの曲は「女性声優ユニットが歌うような曲」という枠を破壊してでも、Wake Up,Girls!というユニットの最後を飾るのにふさわしい曲を作ろうとした末の作品だと思います。

 

センチメンタルクライシス / halca

作詞:宮嶋淳子 / 作曲・編曲:山田竜平

収録シングル:「センチメンタルクライシス」(2019.02.20)

かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜」 ED

アニメとの相乗効果が良かったですね。二期の曲も歌ってほしい。

halcaの歌声はTHE・歌い手出身って感じであんまり好きじゃなかったんですが、こういう切ない感じの曲を歌わせると映えるなぁと思いました。

 

ファーストプロット / 夏川椎菜

作詞:夏川椎菜 / 作曲:田中秀典 / 編曲:川口圭太

収録アルバム:「ログライン」(2019.04.17)

www.sonymusic.co.jp

ログラインは今年屈指の名盤だと思っていたので1曲は入れる予定だったんですが、その1曲の選択にめちゃくちゃ悩みました。その決め手になったのは、

やっと胸張って伝えるんだ

これが僕のヒストリー

ほんとはいつだって泣けちゃうんだ

 まだ強くないんだ

 

いっぱいつまづいて歌になった

デコボコな僕のストーリー

聞いた君がどうか笑ってますように

 

君の歌もいつか歌えますように

 作詞:夏川椎菜

ワンパンされた。歌詞単体でもいい歌詞だな、と思いますが歌ってる本人が書いてるとなると重みが違う。

サビの音階が階段状に上がっていく配置も好きです。綺麗なメロディーと思いの詰まった歌詞が合わさってとんでもない楽曲が出来上がりました。

 

探せ ダイヤモンドリリー / =LOVE

作詞:指原莉乃 / 作曲:ArmySlick、Yu-ki Kokubo、YHANAEL、YUU for YOU / 編曲:ArmySlick、YUU for YOU

収録シングル:「探せ ダイヤモンドリリー」(2019.04.24)

これぞ青春って感じのアイドルソング。間奏のガチ恋口上が食い気味に入るのが気持ち良くて好きです。

イコラブはなぜか秋元康絡みだと思ってなんとなく敬遠してたけど(秋元康の書いた歌詞を読むと蕁麻疹が出る病気なので)、全然関係ないことに気付いて普通に好きになりました。指原莉乃の作詞すでに秋元より上手くない?

 

アルティメット☆MAGIC / i☆Ris

作詞:廣瀬祐輝、金子麻友美 / 作曲:廣瀬祐輝 / 編曲:久下真音

収録シングル:「アルティメット☆MAGIC」(2019.05.22)

「賢者の孫」 OP

じっくり聴いて良し、振りコピして良し、MIX打って良しの三拍子揃った楽しい楽曲でした。i☆Risさんは代表曲を未だにドリパレのような懐メロに頼っている節があり心配でしたが、ある程度看板になりそうな曲が出てきてよかったと思います。

 

ラルゴ / CYNHN

作詞:渡辺翔 / 作曲・編曲:渡辺翔

収録アルバム:「タブラチュア」(2019.06.26)

この曲、ユニゾン(合唱)のパートがサビを含めて最初から最後まで一切ありません。

複数人のグループが歌っていて全くユニゾンが無い曲って思い浮かびますか?ほとんど思い浮かばないんじゃないでしょうか。

「サビ=盛り上げる=ユニゾンさせる」っていうのがユニットソングの常識だと思うんですが、この曲はサビを安易に声の重ね合わせの力に頼っていない。

ソロパートだけで構成して曲の起伏を表現するのは難しいと思いますが、アイドルが一番輝いてるのはやはりソロパートを歌ってる時だと思うので実力あるグループはこういう形に挑戦してほしいな、と思います。

 

よいまちカンターレ / コーロまちカド(シャミ子・桃・リリス・ミカン)(CV:小原好美鬼頭明里高橋未奈美高柳知葉)

作詞:伊藤いづも / 作曲・編曲:藤本功一

収録シングル:「よいまちカンターレ/町かどタンジェント」(2019.08.07)

「まちカドまぞく」 ED

 口ずさみたくなるようなテンポの良い歌詞が好きです。かと言って電波ソングみたいに荒唐無稽な歌詞ではなくちゃんとアニメの世界観に準拠してるという。こんな綺麗な歌詞書く伊藤いづもとかいう新人作詞家は誰だ?と思ったら原作者で横転。

イントロの聴いた瞬間多動しそうな感じとゴリゴリ鳴ってるベースも好き。

 

Present Moment / 富田美憂

作詞:金子麻友美 / 作曲・編曲:睦月周平

収録シングル:「Present Moment」(2019.11.13)

放課後さいころ倶楽部」OP

斜に構えてB面にしようかとも思ったけど流石に。エモい部分と熱く盛り上がる部分があってシンプルに曲のパワーがあるし、富田美憂ちゃんの歌声に非常に合っていると思います。

いつになるかは分かりませんがソロライブでのスタージェット!かSTARDOM!カバー、お待ちしております。

 

ロケットハート / ミラクル☆キラッツ(CV.林鼓子久保田未夢厚木那奈美)

作詞:栗原暁(Jazzin' park)、前田佑 / 作曲・編曲:栗原暁(Jazzin' park)、前田佑

収録アルバム:「キラッとプリ☆チャン♪ソングコレクション〜ミラクル☆キラッツ チャンネル〜」(2019.11.27)

プリチャン枠も無限に悩まされました。アニメの背景込みのインディビジュアル・ジュエルか、多動のMy Secret heArtbeatsか、年末に飛び込んできた怪物のヒロインズドラマか……今年のプリチャンは20選ならこれらが全部入りそうな勢いでした。

その激戦の中でこの曲を選んだのは単純に曲として一番好きだからです。Chiptuneっぽい曲好きなので。あと萌黄の声がいつもに増して何も考えてなさそうでいい。

 

特別じゃない私たちの物語 / tipToe.

作詞:本間翔太 / 作曲・編曲:瀬名航

収録アルバム:「timetrip」(2019.12.04)

言葉で言ってもなかなか伝わらないと思うので、とりあえず上のMVを一度見てほしいんですが、

 

落ちサビに入ったと思いきや無音になる(3:06)→その後落ちサビに戻って大サビに入ると思いきや一旦曲が終わる→ギターソロが入って転調→今までより速いテンポで歌が再開(=曲の一番最後にDメロ)

 

最後の最後でこんなめちゃくちゃな(褒めてる)転調する曲ある??????

しかもこの転調、ただ遊んでるだけではない。 tipToe.は2019年12月で現メンバー6人中5人の卒業があらかじめ決まっていて、この曲は明確にその卒業を意識した曲なんですが、まあ卒業ソングって基本的にはバラードで寂しい感じの曲が多いじゃないですか。

この曲は全体的に明るい雰囲気であるものの、落ちサビに入ると流石にしんみりした感じになるかと思いきやそれすらも止めて転調させる。最後は走馬灯のような速いテンポで駆け抜けて終わる。エモーショナルであっても徹頭徹尾卒業の寂しさ、暗さを感じさせない。

既存の卒業ソングの概念から解き放たれた楽曲としての創造性、その背景、両方引っくるめて個人的には2019年で最も良かった曲だと思います。

瀬名航、これからアニソン・声優ソング方面でも間違いなく伸びてくる作家だと思うので楽曲派の方々は名前覚えておいてください。

 

サブスクで色んな楽曲に手を出し始めたこともあり、今年は悶え苦しみながら10曲に絞ったほどたくさんの素晴らしいオタクソングに恵まれた一年でした。アーティストの皆さん、オタクソングに関わる皆さん来年もよろしくお願いします。