想像ダイアリー

片言だって態度でわかるのに

2021年 オタク楽曲10選

こんにちは。

すっかり1年に1回しか記事を書かないブログになってしまいましたが、今年も色々とオタクソングを聴いていたので好きな10曲について書きたいと思います。

 

レギュレーション

・2021年中に音源(CDなど)がリリースされた曲 ※1曲だけ例外あり

・1アーティスト(1名義)各1曲まで

・並びはリリース日順

 

 

7月のサイダー / 超ときめき♡宣伝部

作詞・作曲:サクノオクレゲ / 編曲:すりぃ

※2020年12月23日発売のアルバム『ときめきがすべて』収録曲

アイドル楽曲大賞も前年の12月~その年の11月対象だしまあええか……となって入れてしまいました。今年聴いたアイドル楽曲で一番良かったのでこれだけは入れたかった。

 

スタダのアイドルグループ、超ときめき♡宣伝部の曲。まずこの曲は「炎天下」「新展開」「蒼蓮花」のような韻の踏み方がとても美しいです。曲を通して綺麗に韻を踏みながら、

1サビ前の

人混みに消えてく向日葵を

横目で枯らした最低だ

のようにメタファーを活かした見事な言葉選びの歌詞から、

2サビ最後の

全部君のせいだ一人走った

海に切なさを叫んだ

嗚呼、いや僕のせいだ

のようにストレートに心情を歌った歌詞まで、歌詞の全てがめちゃくちゃ良い。痛くて寂しくて忘れられない夏の思い出を、全部君のせいにしようとして、でもそれを言葉に出してみたら結局自分のせいだって言うのが分かってて……良~~~~~

ラスサビの「忘れていた そうだ」でソーダとサイダーを掛けるのも綺麗だし、この「そうだ」でブレイク入るのがヤバすぎる。2021年の音楽(これ2020年の曲だけど)で一番気持ちよかった1秒を選ぶならこのブレイクを選びます。

メロディーはボカロPとして名高いすりぃのアレンジで、ちょうどいいボカロ感が好み。イントロとかはめちゃくちゃボカロですが、ABメロは程よく静かで歌詞の流れに沿ってる感じ。2B→2サビとかDメロ→落ちサビの入り方は最高に気持ちいい。

そしてこの曲はユニゾンが無いのが偉い!!!!もしサビで適当にユニゾンさせてたらこのメロディー、この歌詞から成る曲の儚さが全て台無しと言っても過言ではない。アイドルの曲は歌割り一つで全然変わってしまうので、安易にユニゾンさせずにメンバーそれぞれの声の良さを引き出せている歌割りの曲を聞くと嬉しい気持ちになります。

 

「夏の恋」をモチーフにした曲は大好きなので去年もDIALOGUE+の『夏の花火と君と青』を選んだんですが、そうした曲の中でもこの曲は群を抜いて恋の儚さ、切ない気持ちの表現が上手いなと感じました。このバケモン楽曲を生み出したサクノオクレゲさんは制作当時専門学校2年だったということに驚愕。どんな人生送ったら19や20でこの曲作れるんだ。

 

 

怪物 / YOASOBI

作詞・作曲・編曲:Ayase

冬アニメ『BEASTARS』2期OP。

もはやこれはオタクソングなのか怪しいですが、普通にアニソンだしボーカルの方が声優顔(褒め言葉)なのでまあオタクソングでいいでしょう。サビで突然疾走感出る感じはYOASOBIの曲の中ではかなりアニソンっぽい。YOASOBIは「この間違いだらけの世界の中 君には笑ってほしいから」のとこみたいなカラオケで歌いたくなる曲作りが非常に上手いと思います。

 

 

D-(A)LIVE!! / No Limit

作詞:こだまさおり / 作曲・編曲:井内舞子

冬アニメ『WIXOSS DIVA(A)LIVE』OP。

井内舞子という名、久々に見た……井内舞子さんは元I'veの作曲家の方で、代表作はスカイガールズOPのVirgin's high!やとある魔術の禁書目録1期EDのmasterpieceなど。「一足飛びゅーん勝利まで一直線にDIVE ハローハローオート―セヨ」みたいな語感全振りの歌詞に中毒性あるメロディーが噛み合っていてついついリピートしてしまう一曲。

元々この曲は主人公たちの持ち曲ではなく伝説的チームの夢限少女の持ち曲だとされていて、最終回直前のEDで種明かしのようにその夢限少女の歌唱バージョンが流れるという演出も好み。

 

 

花咲く僕らのアンサーを / DIALOGUE+

作詞・作曲:瀬名航 / 編曲:中山真斗

3年連続3回目の瀬名航。無難におもいでしりとりを選ぼうとしたけど、今年音源出たDIALOGUE+曲で一番好きだったのは?となるとこれになってしまう。

ラスサビ開幕の村上まなつソロパートが本当に良い。上手いとかそういう次元じゃなくてとにかくデカい声で笑顔で元気に歌ってそうな感じ、誰にでも出せるものではない。そしてその後の「話足りない曖昧な気持ちよ」の畳み掛ける感じも好きすぎる……瀬名航さんはこういう技の達人で、アイドルグループtipToe.の『かすみ草の花束を』という曲のラスサビ(3:26~)でも同じような技を見せています。時間指定してるけどめちゃくちゃいい曲なので暇だったら全部聴いてみてください。

 

 

 

FIGHT oh! MIRAI oh! / 星見プロダクション

作詞・作曲:Q-MHz / 編曲:Q-MHz、伊藤翼

Q-MHz曲は大好きですが10選に選ぶのは初。なんでだろう?と思ったら好きな曲が2016~2017年と今年に集中していました。2018~2020年はあまり幅広く楽曲提供していなかったっぽい。

同じIDOLY PRIDE、同じQ-MHz曲のThe Last Chanceとどちらを選ぶか悩みましたが、畑亜貴の真骨頂的な歌詞とここまで明るくなるか?みたいな曲調がバンドじゃないもん!(旧名)に楽曲提供していた頃のQ-MHzっぽくて懐かしさからこっちを選んでしまいました。これ今年のTIFで聴くチャンスもあったんですが、目当てのDIALOGUE+と別会場で時間が被っていたため聴けずじまいでした。アイドルフェスで声優の枠と声優の枠をピンポイントで重ねるな。

 

 

ステラ / Leo/need

作詞・作曲・編曲:じん

スマホ音ゲー『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』、通称プロセカの曲。

2021年に作詞・作曲・編曲:じん。この曲は宮沢賢治の「よだかの星」をモチーフとして、Leo/needという幼馴染4人のバンドの結成に至るまでを描いた曲です。「よだかの星」のあらすじをWikipediaから要約して引用すると、

よだかは、美しいはちすずめやかわせみの兄でありながら、容姿が醜く不格好なゆえに鳥の仲間から嫌われ、故郷を捨てる。自分が生きるためにたくさんの虫の命を食べて奪っていることを嫌悪して、彼はついに生きることに絶望し、太陽へ向かって飛びながら、焼け死んでもいいからあなたの所へ行かせて下さいと願う。太陽に、お前は夜の鳥だから星に頼んでごらんと言われて、星々にその願いを叶えてもらおうとするが、相手にされない。居場所を失い、命をかけて夜空を飛び続けたよだかは、いつしか青白く燃え上がる「よだかの星」となり、今でも夜空で燃える存在となる。 

1番はまさに「よだかの星」を踏襲した歌詞なんですが、その夜鷹と自分を重ね合わせるように徐々に「僕」の思いが現れてくるという構成。夜鷹と同じように醜い自分は変えられない、自分は自分でしかないことに気付いた、じゃあどうすればいいのか?そこでラスサビにリフレインで「叶える羽は疾っくの疾うに生えていた」と歌われるのです。

「僕」というのはこの曲を歌っているLeo/needのメンバー4人それぞれのことで、夜鷹とそれぞれの「僕」がどう重なっているのかはゲームのストーリーを読めば分かるのですが、こういう物語性のある曲を書かせるとやっぱりカゲプロのじんは最強だなと改めて感じました。

 

 

マイサスティナー / AiRBLUE

作詞・作曲:奈須野新平(Rebrast) / 編曲:奈須野新平、原田樹季(7M)

次世代声優育成ゲーム『CUE!』の曲。

「絆を伏せたら」「乗り越えるための勇と識る」「夢すら踏みしめて」みたいな独特の言葉選びの歌詞が特徴的。どれも次へ進むための覚悟を決める、みたいなニュアンスの表現で曲の雰囲気と見事にマッチしているように思います。

あと、Dメロでいきなり3拍子になるとこが好き。いきなり3拍子といえば今年はARCANA PROJECTの『たゆたえ、七色』があったけど、これも10選には入れなかったもののかなり好きだったのでいきなり3拍子は性癖なのかもしれない。

 

 

シンデレラ / 終わらないで、夜

作詞:ranmaru / 作曲・編曲:KOUICHI

アイドルグループ「終わらないで、夜」の一曲。「終わらないで、夜」は「様々な夜の風景描写を落とし込んだ歌詞と、ピアノを主軸としたエモーショナルなサウンドで表現していく」グループで、なんとなくMaison book girlっぽさを感じる曲が多い印象。

本来シンデレラって午前0時に魔法が解ける物語のはずなんですが、この曲は逆に午前0時から魔法がかかって朝になると解けてしまう物語になっています。まさに「終わらないで、夜」というグループ名に相応しく、夜を思わせるダークな曲調が魔法にかかったようなキラキラしたピアノで彩られた名曲です。

 

 

自分勝手Dazzling / 星街すいせい

作詞:Rute / 作曲:酒井拓也(Arte Refact) / 編曲:酒井拓也、河合泰志(Arte Refact

今年出た星街すいせいの曲から一曲選べ、って言われたらGHOSTかStellar Stellarで大体割れそうな気がする。個人的にはこの曲が一番好み。

重低音が気持ちいい曲なんだけど、サビでずっと鳴ってるピアノが凄くいい味を出してるなと思います。歌声は普通に好きなのにサビのピアノが好きすぎて自分のspotifyではインスト版の方が再生回数多そう。

 

 

僕が愛される日は / 近藤玲奈

作詞:近藤玲奈 / 作曲・編曲:hisakuni

アーティスト近藤玲奈2枚目のCDにしてガチガチのコンセプトアルバム『11次元のLena』から。

めちゃくちゃ尖ってるアルバムの中で分かりやすくストレートに良い曲。1stシングルがA面B面両方バラードだっただけにカッコいい曲の方が合ってるのでは?と思ってたけど、それに応えるかのような正統派バンドロック。二段構成のサビの後半が最高に良い。

 

おまけ:ちゃんと2021年の曲で縛った場合の10曲目

ササル / Ringwanderung
作詞:MYON / 作曲・編曲:鈴木拓

アイドルグループRingwanderung(リングワンデルング)の一曲。グループ名はドイツ語で「同じところをぐるぐる歩き回る」って意味らしい。聴いたら分かると思いますが、麻倉ももっぽい歌声の人(辺見花琳さん)がいるのでTrySailを始めとした声優オタクの方々にオススメのアイドルです。

Ringwanderungの曲は真っ当に曲が強くて歌も強いんですが、この曲はその代表格。もはや何が鳴ってるか分からんけどノレるAメロからどんどん畳み掛けて間奏もなく気付いたら跳んでる、みたいな曲。メンバーそれぞれの声が特徴的でユニゾンが必要最小限なのも声のオタクにとっては嬉しい。

 

 

以上です。

改めて見ると、直接ボカロ曲は選んでないけどボカロ色が強い10曲(11曲)だった気がします。すりぃ、じんは当然としてayase、瀬名航はボカロ出身だしそれ以外の曲もボカロっぽさを感じる曲は多い印象。

2022年からは社会に出るんですが、アニメは写らないしイベントもない地方に飛ばされる確率がほぼ0%の仕事のため普通に一生オタクだと思うので、引き続きオタクソングのオタクとして頑張っていこうと思います。

f:id:tamirublog:20211231173018j:plain